『近所で工事をしています』
『屋根が壊れているのが見えた』
『今なら無料で点検ができる』
『この地域を担当しているもので』
突然ピンポーンと鳴った。
出てるみると、作業着の親切そうなお兄さんが『近所で工事をしているもので、今この地域を担当しています。現場からお宅の屋根が破損しているように見えたので今なら無料で点検できます』
そう行って、手際よく屋根に梯子をかけはじめた…。
訪問販売
日本では、訪問販売は特定商取引法の規制対象となっております。
訪問販売を行うときには、勧誘に先立って、消費者に対して以下のことを告げなければなりません。
- 1.事業者の氏名(名称)
- 2.契約の締結について勧誘をする目的であること
- 3.販売しようとする商品(権利、役務)の種類
まずこの時点で、点検商法は法律違反です。点検し、破損個所を補修を前提に近寄っているので、会社名と本人の名前を告げる必要があります。そして何の勧誘が目的なのか?どんな商品を売りつけようとしてるのか?(工事内容)を伝えます。
余談ですが、近所で工事をしているから今なら安くできる!など言って自宅にくる外壁塗装や外壁工事の業者もほとんどが違反業者です。特に分譲戸建てなどはいつ完成したかリストがあるので、発売会社より先に来て全て一緒に工事をすると足場代がお得などと提案をします。相場より高く品質の悪い工事内容が多い訪販の工事には注意してください。
その他、この地域の担当になったってご挨拶はほとんど詐欺まがいなので注意を。
行政処分
これはたくさんあるルールのうち、1の事業者の名前を伝えるにしか触れてません。もっと細かいルールがたくさんあります。これに反すると、業務改善の指示(法第7条)や業務停止命令(法第8条)、業務禁止命令(法第8条の2)の行政処分のほか、罰則の対象となります。
犯罪実例
屋根工事でトラブル多発…突然「瓦めくってやり直さないと」ほぼ工事せず140万円詐取か 業者の男ら逮捕
愛知県 東海テレビ
屋根の点検商法にご注意!
栃木県 佐野市役所
千葉県の被災地に悪徳業者と詐欺師が大集合 ビニールシートをガムテープで貼っただけで「18万円」要求
とくだね
悪徳リフォーム業者の卑劣な手口
東洋経済 2015年記事
これはほんの一部です。日本は震災や不景気になるたびにこの手の犯罪が増えます。台風や地震後などに多いです。全て共通点は一緒です。
『勝手に近寄ってくる』
『頼んでもいないのに家にくる』
時代の錯誤。現在は、家にいるたけで物事を調べられたり商品を選べる時代です。
業者から近寄ってこなくても解決できる問題ばかりです。
そんな中で、このような事を調べられない人を狙った営業スタイルをしている事業はほとんど悪徳です。
- 価格設定が高い
- 品質の悪いひと昔前の作業・材料・商品ばかり
- 実態のない会社やオフィスは車や倉庫が多い
- 個人情報保護法など法律完全無視
コロナ禍で増えた火災保険詐欺
自宅につけている火災保険(賃貸も同様)には、保険のオプションの一つに『風災・雹』などで破損した個所について保険金が支払われる事があります。室内では『不注意によって家財や建具や壁紙』に保険金が支払われます。これは全てではなく保険会社やプランによって異なります。
この保険金そのものは詐欺ではなく、商品の一部です。
コロナ禍で大きく増えたのがこの火災保険詐欺です。ネットワークビジネスのような仕組みでも増え、紹介者を紹介する事で手数料をもらえるビジネスが失業した人の間でも流行りました。SNSなどで若者向けで高時給バイトとして募集がかけられている事も。内容は、保険対象で壊れたわけじゃない所を風災や雹で壊れたことにして、多額の保険金をだまし取るという内容です。故意に壊して保険申請や嘘の報告で申請をします。
この保険金詐欺で一番の問題は、保険で工事をするのではなく保険金のほとんどをなぜか業者が受け取るところです。もちろん詐欺はいけないですが、代行費用などというわけのわらかない名前で受け取ります。
例:破損個所で保険会社に工事費用100万円の見積もりを提出。保険会社から振り込まれたうち業者が80万円もらって、住宅の持ち主に20万円渡して工事せず終了。
こんな事が多く発生しております。
「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約しないようにしましょう!-勧誘・契約が増える秋台風シーズンは特に注意してください-
国民生活センター
ちょっと古い情報ですが、この保険申請はコロナ禍でさらに伸びて保険会社も対応を始めてます。そのため、申請しただけでは保険金が支払われず、調査員が現場に訪れるようにもなりました。
正しい保険申請には保険金は支払われますが、悪徳な場合は事件にもなります。
保険契約巡り住宅修理トラブル急増 茨城 4年で4.5倍に
茨城新聞
火災保険利用の修繕、不正申請で逮捕者
全国賃貸住宅新聞
“火災保険で「実質0円」修繕”トラブル相次ぐ 消費者団体提訴
NHK
このニュースも調べるとたくさんあります。
点検強盗
電気・ガス点検装う強盗、全国で多発…被害防ぐために必要な「3つのポイント」
読売新聞
一人暮らしの住宅やお年寄り家を狙ったもので、近隣で水道・ガス・電気(室内設備)でトラブルが多く発生している事で点検に来たと言って近寄ってきます。
時には警察官のフリまで・・・。
自治体・区からの依頼という業者や、マンションやこの地域の担当になったと言って近寄ってきます。この点検商法は、訪販(上記に記載)より悪質で、名刺・ネームカードなど提示や会社概要を見せるなどもあります。全て偽物。
そして自宅に上がり込んでる間に金品を盗む強盗です。
ガス点検装い強盗、各地で横行 ロゴや身分証の確認を
日本経済新聞
このような犯罪が増えてから2年が経ちました。そのため、ロゴや身分証の確認は古く、実際に存在する会社を装って制服・名刺・腕章など準備ができてます。
電気・水道・ガスであれば、地域の管轄で大手企業が対応しています。確認するからと言って一旦鍵を閉めて追い出します。その後、直接管轄の東京ガス・東京電力・東京都水道局に電話をして確認した方がよいです。不明の場合は110番で警察に電話で大丈夫です。
地域でできる事
このような詐欺・強盗・点検商法・リフォーム詐欺がある事を町内会・自治体でもっと注意喚起が必要です。振り込め詐欺やフィッシング詐欺など、現在日本ではありと危うるもので詐欺が横行してます。これからインバウンドが始まるとさらに増える事も予想されます。
善意の人を狙う募金詐欺も昔から減りません。今回、この募金詐欺については触れないですがこの言葉も覚えておいてほしいです。
- インターフォンで対応し家から出ない。訪問販売は会ってからがスタートなのでインターフォン越しの対応は嫌がります。これをやる事がポイントです。
- 家には入れない。わかるものが居ない。などと断る。
- 警察や近所への相談をする。
- 工事をする時は必ず複数に相談や見積もりを依頼する。
今回この記事を公開したのは、下町七区コミュニティ内で複数の投稿があったためです。
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